「やすらぎ」54号発刊にあたり

安楽寺住職 横湯 誓之

慈光照護の下、門信徒の皆様におかれましては日頃より当寺護寺発展の為に並々ならぬご尽力を賜り厚く御礼申し上げます。 

今年もお寺と門信徒を繋ぐ架け橋である寺報「やすらぎ」54号を皆様のお手元へお届けさせて頂きました。昨年の暮れから夏までの出来事を皆様にお伝えします。
新型コロナウイルス感染症が法制上2類から5類に移行し、少しずつ日常が戻ってきた様な気がいたしますが、まだまだ予断を許しません。引き続き、出来る限りの感染対策をしながらお寺の諸行事を元の形に近づけて参りたいと考えております。

さて、春にご案内させて頂きました通り、本年は宗祖親鸞聖人が御誕生され850年、浄土真宗という教えが開かれて800年という大きな節目をお迎えさせていただきました。ご本山本願寺では、その慶讃法要を3月29日から5月21日までの間、厳修されました。当寺からも4月1日に16名の団体で法要に参拝させて頂くことが出来ました。久しぶりの団体参拝でご本山におまいりすることが出来たこと、本当に有り難いご縁でございました。

当寺では9月の報恩講の日程の中で、この50年に一度のご法要を厳修いたします。門信徒の皆様の温かいご理解とご協力により、現在ご法要の準備を鋭意行っております。当日は賑々しくご法要が執り行われることと思います。このご勝縁にお誘い合わせの上、たくさんのご参詣をお待ちしております。法要詳細につきましては、後頁に法要のスケジュールを記載しておりますので、ご確認の上、ご参詣下さいませ。

さて、早いものでお盆の時節をお迎えいたします。すでにご案内をお送りしたとおり、7月下旬から門信徒の皆様のお宅へ「お盆参詣」をさせていただいております。納骨堂への参拝につきましては、8月5日(土)より16日(水)まで自由参拝期間とさせていただきます。毎年混み合う12.13.14.15.16日に人流が集中しないように期間を長くして、皆様が分散してご参詣いただくようにお願いをさせていただきました。

また、12日は例年通り役員総会を開催し、里塚の安楽寺六角堂へ役員総参拝を行います。12日から16日までは、納骨堂にお詣りされる皆様と共に先人をお偲びさせていただき各々読経出来るように僧侶も待機しております。今年も納骨堂、1階ホール、本堂、安楽精舎の4箇所でお勤めいたします。

16日の午後1 時よりお盆の締めくくりとして命日講に併せて「盂蘭盆会(うらぼんえ)」のお勤めをいたします。大切な方を亡くされてから初めてのお盆をお迎えされるご遺族の皆様には、大切な御法縁となることと思います。是非ともご家族お揃いで御参詣いただきますようご案内申し上げます。尚、今年も新型コロナウイルス感染症拡大予防のために、おとき(昼食)のご接待はありません。

世界を見渡せば、未だ続く長いコロナ禍への不安、そしていまなお、戦禍の中でつらい毎日を送っている人々がいます。この混迷する世の中を生きる私達、今こそ先人のご苦労をたずね、先人の歩まれたみ跡を慕いながら、教えていただいた大切なことのひとつ一つを訪ねていくことが、この難局を乗り越えていく一つの術になっていくのではないかと、今の世相を振り返りながら感じております。今一度、宗祖親鸞聖人がお導き下さったお念仏の教えに出遇い、先人のお示し下さった道しるべを頼りに、ただ一度きりの人生を共々に、そして大切に歩ませていただきましょう。

合 掌

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