安楽寺仏教婦人会 入仏法要・宗祖親鸞聖人報恩講・婦人会再結成60周年記念法要・会員物故者追悼法要・外松太恵子さん記念講演会 令和3年12月16日

 毎年、年間最後の大きな行事となるのが当寺仏教婦人会主催の宗祖親鸞聖人報恩講です。合唱団シャンティの発表会をしたり、身体のご不自由な方々が小規模製作所でお作りになられた作品やお菓子などを店頭販売したりと、大変賑やかにお勤めをさせていただいております。しかしながら昨年来の新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により、今年もいつも通りのお勤めは難しいと考えておりました。本来であれば昨年、婦人会が戦中戦後の混乱から落ち着きを取り戻し、再結成をされ60年という大きな節目の年でありました。新型コロナウイルスの世界的拡大によって記念法要や記念事業など、一切の法要、行事を勤めることが出来ずに、ただ時間だけが過ぎていきました。
 今年に入り、記念事業について役員さんで話し合いを重ね、昨年、お寺の付属施設である「第2あつべつ幼稚園」が「幼保連携型 認定こども園第2あつべつ幼稚園」となり、いままでの幼稚園機能と共に保育園機能を併せ持った施設と生まれ変わりました。
 幼稚園とは婦人会主催の行事である親鸞聖人のご生誕をお祝いする「宗祖降誕会」や「報恩講」などの法要のお手伝いや、婦人会として「仏の子どもを育てるお手伝い」をさせていただくなかで、幼稚園の盆踊り大会やバザーなど相互の協力のもと、長くそのご縁を繋いで参りました。この度、婦人会として大きな節目の慶びの行動として、新設された「第2あつべつ幼稚園」のホールに御安置する仏様(木像)をあらたに求め、尚且つ  「こどもたちが親しみを込めて手を合わせることが出来る」ように、子どものお姿の仏様(わらべ仏像)を彫刻してくださる京都の仏師「櫻井覺山」師にご依頼し、今年の12月16日の婦人会主催の報恩講に際し、それを贈呈し御安置させていただき、末永くこどもたちが親しみを込めて「ののさまありがとう」と手を合わせることの出来る仏様(木仏)をお贈りし、安楽寺仏教婦人会再結成60年の記念事業とさせていただくことを執行部、役員で決定をさせていただきました。併せて、「親鸞聖人報恩講」、「再結成60周年記念法要」、「会員物故者追悼法要」、「外松太恵子さん記念講演会」を第2あつべつ幼稚園ホールにて催す運びとなりました。
 8月1日にその趣意書を発布し、会員の皆様、そして多くのお寺の関係者の皆様のご協力をいただき、計画通り事業が完遂し、無事に12月16日に幼稚園ホールにて、安楽寺総代の皆様、役員の皆様、そして会員の皆様、その他工事関係者ご臨席のもと、感染対策を講じながら、規模縮小、時間短縮にてお勤めをさせていただきました。本来であれば祝賀会等、賑々しくこの記念の催しをお勤めしたかったわけですが、現在の状況を鑑み、出来る範囲でお勤めをさせていただきました。
 なんとかこのご法要を無事にお勤め出来て心から安堵しております。ワクチン接種の効果か、感染者数が激減していたことも伴い、多くのご参詣のもとお勤めすることが出来ました。まだまだ婦人会活動が通常通り行いにくい状態が続きますが、仏教婦人として、子や孫へ大切なことを伝えていく行動をこれからも続けていくことをお誓いした尊いご縁でございました。(住職記)

幼稚園児をはじめ、安楽寺役員、工事関係者皆様で入仏法要をお勤めいたしました

輿に「ほとけさま」をのせお運びいたしました

雅楽の演奏で先導いたしました

あみだ堂さん、婦人会役員さんによって輿にのせた「ほとけさま」がステージに運ばれます

列の殿を安楽寺総代さんたちが勤めてくれました

ステージ上に「ほとけさま」が到着いたしました

幼稚園のこども達も婦人会の役員さんも今か今かと見守ってくれています

婦人会の皆様から園長先生、こどもたちに仏様を伝達し、仏師の櫻井覺山師が最後に「ほとけさま」を御安置いたします いよいよお顔を覆っていた紙を取り除くと
待ちに待った「ほとけさま」の姿が見えました!

安楽寺仏教婦人会寄贈「やすらぎあみださま」 作 京仏師櫻井覺山師

仏師 櫻井覺山師作の「やすらぎあみだ」さまを御安置し、年長組のこどもたちが「花あかり」をお供えし、仏様の前をきれいに飾ってくれました。
「幼児のお勤め」でしょうしんげをみんなで唱和し入仏法要をお勤めいたしました。

園長より挨拶
(第2あつべつ幼稚園園長 横湯千重子)

水口京子会長より挨拶

法要終了後、園長よりお礼のご挨拶、婦人会会長より寄贈に際してのご挨拶、仏師の櫻井覺山師より構想から作製までのお話しをお聞かせいただきました。特に仏師の櫻井氏が涙ながらにお話し下さり、感動もひとしおでした!
本当に有り難く尊いご縁でありました。

涙ながらにご挨拶される櫻井覺山師(京仏師)

午後1時30分より「安楽寺仏教婦人会 宗祖親鸞聖人報恩講・再結成60周年記念法要・会員物故者追悼法要」を執り行いました

司会の樋口寿美子副会長

午後1時30分より会員の皆様、会員ご遺族の皆様を加え、 「親鸞聖人報恩講」、「再結成60周年記念法要」、「会員物故者追悼法要」を「正信念仏偈作法 第二種」を依用し、お勤めいたしました。
法要終了後、「外松太恵子さん記念講演会」を開催いたしました。

法要終了後、住職と水口婦人会長からご挨拶をさせていただきました

「外松太恵子さん記念講演会」

 ご講師の外松太恵子さんは、長年、青少年問題カウンセラーとしてご尽力され、現在は、幼稚園、保育園や学校、生涯学習の場など様々な教育機関に於いて、生徒、児童、大学生、教職員、保護者への研修講師や要請に応じてカウンセリングに従事されております。北豊教区門司組仏婦会長などを歴任され、宗派との結びつきも大変強く、この度、待望のご講演のご縁を頂戴することが出来ました。
 様々なご経験を通して、仏法に照らし合わせながら、分かりやすくご講演いただきました。総代さんをはじめ、役員さん、仏教婦人会の皆様、そして幼稚園の教職員の皆様、うん、うんと頷かれながらお話しを聞かれる姿がとても印象的でありました。
 先生は現在、癌を患っており、この度のご縁がきっと最後の北海道への出向になることであろうと、満身創痍で大切なことを私達にご教示下さいました。
 数日間ご一緒にお過ごしをさせていただきましたが、「癌と闘う」という鬼気迫る雰囲気ではなく、「癌と仲良く共に生きている」と感じさせていただけるほど穏やかで、優しい眼差し、そして、愛情あふれるお言葉でお導き下さいました。本当に良きご縁を賜りました。まさに恐悦至極という心境になりました。有難うございました!
 「白い雪が見たい」と仰っており、今年は雪が遅くて、なかなか降らんなあと心配しておりましたら、お空も先生の見方をして、18日に札幌市のが観測史上最高の積雪量の雪が降り積もりました。空もサービスしてくれましたね(笑)

記念法要アラカルト

会発足から会員でいらっしゃる橋本貞子さん

終了後仏様を間近で見てガヤガヤ・・・

本番前に先生と練習

緊張で本番前から合掌するこども達

こんな幼稚園に行きたかったと娘・・・

大事な法要だからと出勤してくれました

「やすらぎあみだ」さまの手と足です ぷっくらとして可愛いでしょう?
だいたい3.4歳の子供さんがモデルだそうです

 外松先生におかれましては、18日(土)にも、北海道教区保育連盟の「まことの保育大学講座」に際し、ご講師としてご講演のご縁を賜りました。お若い先生が大変多い中、ご自分のご経験を通して大切なことをお伝え下さいました。「皆様は本当に大切な職種に就いておられる」と、幼児教育の大切さを得々とお話し下さいました。
 感銘を受けられた先生方が大変多かったと思います。先生からご教示いただいたことを明日からの保育に生かしていただきたいと心から願うことでございます。
先生にはくれぐれもお身体ご自愛いただき、これからもご教示いただきたいと切に願うばかりであります。この度は本当に貴重なご縁を有難うございました!(住職記)

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