教え tell me – vol.5 年末を迎えて

今年も無事に師走を迎えることができました。みなさんはこの2011年をどのように過ごされましたか?

私はというと札幌での暮らしが2年半を過ぎたこともあり、昨年に比べると少しずつではありますが様々なことが見えてくるようになった気がします。

特に本年は、現住職夫妻のご長女(寧々ちゃん)がご誕生致したことにより、安楽寺院内はもちろんのこと常例法座や御命日講に参詣された皆さまも、和やかな気持ちにさせていただけたことかと思います。

また、私個人としては「親鸞聖人750回大遠忌法要参拝旅行」に参加させていただいたことが、引率者としての責任や行動を学ばさせていただく良いご縁であったなと感じました。

さて、皆さんにとって今年一番の記憶に残ったことといえば何がありますか?
私は、3月の東日本大震災の映像が一生忘れることのできない記憶に残ります。ちょうどこの文章を書いているときに、2011年の世相を表す漢字に「絆」が選ばれました。これは綺麗事としてではなく、本当に私たちが今回の震災で大切なことであったなと気づかさせていただいたことです。

大震災による原発事故、そして風評被害。どんなに文明や科学技術が発達した世の中になったとしても、決して土を離れて生きていくことのできない私たちであるのだな、ということを感じられたのではないでしょうか。

物質的な豊かさでは埋めることのできない「何か」を多くの人たちが感じ共有して、来る年を迎えられることを念じることで、今年最後の言葉に代えさせていただきます。

合 掌

盂蘭盆会にて気合いの入ったお勤め

得意の英語で通訳をする(秋季彼岸会)

この記事が掲載されている寺報やすらぎ