教え tell me – vol.32 暑い毎日に思うこと

安楽寺法務員 暉峻康紀

  あっという間に今年も半年が過ぎ、夏を迎えることになりましたが皆さんいかがお過ごしでしょうか?北海道では6月にもかかわらず、記録的な暑さが続きました。 
 ここ数年の夏は、北海道とは思えないような暑さが続いていて、エアコンの売り上げが好調というニュースもよく目にしますね。私のアパートにはエアコンがなく、寝苦しい夜は窓を網戸だけにして全開にし、扇風機をまわし保冷剤をタオルにくるんで暑さをしのぐ毎日です。
北海道の夏は涼しいというのは、もう昔の話なのかもしれませんね。
 さて、私が開教使としてアメリカにいた頃の話です。アメリカで夏といえば、日本でも台風が来るようにハリケーンと呼ばれる自然災害が発生します。メキシコ湾を中心とした地域の米国南部から東海岸にかけての沿岸部、特にフロリダ州・テキサス州・ルイジアナ州に通常6月から11月に上陸しています。日本の場合、台風が発生した順番に気象庁が1号・2号と番号をつけているのですが、アメリカの場合、不思議なことに人名がつけられています。
( アルベルトやフローレンス等) なぜハリケーンには名前がつけられるのか?またどのように名前は決定されているのか?ということを疑問に思ったことはありませんか?なぜ名前をつけているのかというと、1950年代に入るまでは、ハリケーンが命名されることはなく、発生した年と順番を合わせた数字でハリケーンを呼んでいたそうです。しかし同時に複数のハリケーンが発生したりしてメディアが混乱してしまうこともあったため命名されることが決定したそうです。なぜ人名なのかというと、数字より人名の方が音声的に覚えやすくコミュニケーションも迅速かつミスが少なくなるからという理由でした。初期の頃は海軍や空軍の気象学者が妻や恋人の名前をつけて呼んでいたため、女性の名前のみが命名されていましたが、それは不平等であるということで1979年から男女の名前を交互にしようされることになったそうです。そしてこのハリケーンの名前ですが、発生するたびに命名しているわけではなく…なんと!名前には決まったリストがあるのです。Aからアルファベット順にリストが作成されていて、命名はこのリストから発生順にAから名前を割り振っています。A→アマンダ・B→ボリス・C→クリスティーナ等…このリストは6パターン存在し、6年ごとに同じ名前を使い回しているそうです。
 最後にハリケーンの発生には海面水温の上昇、つまり地球温暖化の影響も指摘されている事実からも目を背けるわけにはいきません。冷静に考えてみると他人事のように考えていた災害の発生は、私自身も知らぬまに加担していたんだ、という事実に気づいたとき、小さいころ親からよく言われた節電・節水・節約の本当の意味に気づかされるのではないでしょうか?
 親鸞聖人はご和讃で「五濁」と言われました。その1番目は天災・地変・戦争・紛争と言われております。お念仏と共に生きていくことは、この濁った世界で互いに支え合う道を見つけ、共に歩んでいけるよう私たちひとりひとりが小さなことからでも始めていくことが平穏な世の中につながることだと思います。いずれにせよ自然災害は油断大敵ですので用心してお過ごしください。
合掌

この記事が掲載されている寺報やすらぎ