みなさんこんにちは。藤岡です。いよいよ冬到来の季節です。僕にとっては北海道での2度目の冬となります。しかしながら同じ冬でも今の日本を取り巻く状況は昨年と全く感じ方が違います。周知のとおり新型コロナウイルス感染症拡大によって、今まで当たり前であったことが当たり前ではなくなり、大変な時期をお過ごしのことと思います。それに関連して今回の「ガバイはなし」はこのコロナ禍の中で僕が気づいたことや感じたことをみなさんにお伝えしたいと思います。  
 僕がなにより感じたのは人と人との距離についてです。ソーシャルディスタンスと銘打って人との距離を開けることが当たり前のこととなりました。これは純粋に距離を離すという意味だけではなく、人との接触の機会をなるべく減らすという意味合いも含んでいます。その結果として大人数での会食や旅行、はたまたお盆や年末年始の帰省まで自粛するように要請されました。その代わりにリモートワークやオンライン帰省など新しい様式も生み出され、それが推奨されました。僕は別にソーシャルディスタンスに異を唱えたいわけではありません。しかしながらその結果として様々な弊害が生じてきているのもまた事実です。その典型的な例が所謂コロナ差別ではないでしょうか。例えば最前線でコロナに対応している医療従事者やまたその家族に対するいやがらせや、いじめなどといった差別が深刻な問題となっています。これではコロナと戦っているのか、人と戦っているのかわかりません。「げに恐ろしきは人の心なり」とはよく言ったものです。そんな恐ろしいことが起きている中でみなさんにお伝えしたい印象的な出来事がありました。
 とあるご高齢のご夫婦が一つ傘の下、二人仲良く歩いていました。それを見ているととても幸せな気持ちになりました。相合傘と聞くと男女が同じ傘に一緒に入ること、また二人の仲を示す落書きの一種であると意味付けがされていますが、実は互いに(一緒に)物事をしたり、共有することの意味もあるそうです。単に仲がいいから同じ傘に入るということだけではないようです。確かに自分だけではなく、相手も雨に濡れないようにするためにはどうしたらいいか考えますよね?僕だったらどうするか、二人とも身を縮めて傘に入るか、もしくはもういっその事傘をささずに雨やどりできる場所まで走るか…みなさんだったらどうするでしょうか?いろいろ考えましたが、その夫婦の答えは素敵なものでした。その夫婦をよく見てみるとお互いに片方の肩が雨に濡れていました。みなさんこれがどういうことかわかりますか?二人の肩が、しかも互いに片方だけ濡れているというのは、お互いがお互いに相手がいかにして雨に濡れないかを自分で考えられた結果だと思います。これがもし男性の方だけ肩が濡れていたら、何とあの人は紳士な人なんだと思うでしょう。反対に女性の肩だけ濡れていてもその女性も淑女だなと思うでしょう。しかしこの夫婦はお互いがお互いに思いやりの心をもって一つ傘の下に入っていたのです。
 どうでしょうかみなさん、この思いやりの心が今必要ではないでしょうか。三密を避けること、人と人の距離をとることは大切なことに間違いないでしょう。それでも心と心の距離はむしろ三密に、そして親密でありたいものです。それではみなさん良いお年を!