「やすらぎ」52号発刊にあたり

安楽寺住職 横湯 誓之


 慈光照護の下、門信徒の皆様におかれましては日頃より当寺護寺発展の為に並々ならぬご尽力を賜り厚く御礼申し上げます。また、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により、不自由な時間を過ごすようになり早3年目をむかえました。加えてロシアによるウクライナへの突然の侵攻、安倍晋三元内閣総理大臣が凶弾に倒れるなど、今年は暗いことばかりが続いております。しかしあの大雪が嘘のように消え、春が来て夏がやって参りました。望みを捨てることなく、この一度きりの人生、山あり谷ありではありますが、前を向いて歩んで参りましょう。
 今年もお寺と門信徒を繋ぐ架け橋である寺報「やすらぎ」52号を皆様のお手元へお届けさせて頂きました。昨年の暮れから夏までの出来事を皆様にお伝えします。
 さて、早いもので今年もお盆の時節をお迎えいたします。すでにご案内をお送りしたとおり、7月下旬から門信徒の皆様のお宅へ「お盆参詣」をさせていただいております。今年も参詣期間を長期にして一日の参詣軒数
を減少させ、接触回数を減らすということにさせていただきました。何卒ご理解ご協力の程よろしくお願いいたします。
 また、納骨堂への参拝も8月1日より16日まで自由参拝期間とさせていただきます。毎年混み合う12・13・14・15・16日に人流が集中しないように期間を長くして、皆様が分散してご参詣いただくようにお願いをさせていただきました。12日は例年通り役員総会を開催し、里塚の安楽寺六角堂へ役員総参拝を行います。12日から16日までは、納骨堂にお詣りされる皆様と共に先人をお偲びさせていただき各々読経出来るように僧侶も待機しております。今年も密を避けるために、納骨堂、1階ホール、本堂、安楽精舎の四箇所でお勤めいたします。
 16日の午後1時よりお盆の締めくくりとして命日講に併せて「盂蘭盆会(うらぼんえ)」のお勤めをいたします。大切な方を亡くされてから初めてのお盆をお迎えされるご遺族の皆様には、大切な御法縁となることと
思います。感染対策を充分に講じてお勤めいたしますので、是非とも御参詣下さい。尚、今年も新型コロナウイルス感染症拡大予防のために、おとき(昼食)のご接待はありません。
 混迷する世の中を生きる私達、今こそ先人のご苦労をたずね、先人の歩まれたみ跡を慕いながら、教えていただいた大切なことのひとつ一つを確認をしていくことが、この難局を乗り越えていく一つの術になっていくの
ではないかと、今の世相を振り返りながら感じたことでございます。お盆を勤めた後すぐに、当寺の年間最大の仏事であります宗祖親鸞聖人の「報恩講」をお迎えします。今年も規模縮小・時間短縮の中ではありますが、宗祖を偲びながらお勤めいたします。お盆、報恩講と大切な仏事が続きます。今一度、宗祖親鸞聖人がお導き下さったお念仏の教えに出遇い、先人のお示し下さった道しるべを頼りに、ただ一度きりの人生を共々に、そして大切に歩ませていただきましょう。 合 掌

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